包装というのは、産地から市場や消費地へ農産物を届ける上でとても重要な役割を果たしていると思います。
安全に中身を保護して、またその包装によって、商品価値を高めることも可能だそうです。
そういった中でも、閉じ込めたフルーツなどの香りを食べる瞬間に開放するという新発想の青果物包装システムがあります。
これは農林水産省が発表した「農林水産物・食料などの輸出促進に資する容器包装の高機能化事例集」に輸送への対応として選出されたものなのだとか。
香りを閉じ込めるフレグランスパックというものは、ロール状のOPP防曇フィルムから1つずつ製袋するということで、立体的で美しい仕上がりになっているようです。
全体をフィルムで密閉しているので、保香製に加えて個包装品として、販売してディスプレーするときに意匠性が向上するということもメリットです。
食品包装のフィルム
フィルムには前もって印刷することが可能ということで、従来のシール・ラベルより以上に、産地表示や栄養表示で情報力のアップが見込めると聞きます。
また、内部には気泡緩衝材のプチプチを包み込んでいることで内容物に対する緩衝機能が大幅にアップしているのです。
プチプチには防カビ、抗菌効果を含むエチレン分解剤が配合されているそうです。本来の緩衝性能に加えて鮮度保持効果も発揮してくれるといいます。
つまり包装材により商品価値が大幅にアップしていると言ってよいでしょう。
フレグランスパックに使用されている包装機というのは、日本の会社のものだといいます。
これはロールフィルムで立体的で美しい仕上がりになるという包装機です。
トップシールに特殊な機構を搭載して皺を減少させ、底ガセットを入れて包装形態をキレイにしているそうです。
紙パックの新しいカタチと差別化
新しいタイプのとある充填機には、高い衛生性があるそうです。充填部を含むチャンバー内の洗浄もできるといいます。
他にも食品包装の世界ではどのようなことが話題になったかを振り返ってみてもおもしろいでしょう。
世界的には海洋プラスチックごみ問題、輸出対応型パッケージなどが包装業界の未来を考えるとき避けては通れないことだと思います。
PETボトルの環境的アプローチというのもあるそうです。
2019年は食品包装というのを問題意識を再確認した一年だったという人もいるそうです。
例えば超撥油性フィルムの採用が活発化したこと。グローバル事業の包装用フィルム展開ということなどがありました。
日本の食品包装というのは世界でもトップクラスだと言ってもよいでしょう。
食品流通を支える包装
食品を安全に流通させるというのも包装の大切な仕事です。
宇宙でも飛び散らないような包装も。日持ちをさせるという技術もずいぶん進んできました。
カット野菜の人気で包装も変わってきたともいいます。
消費者には調理時間の短縮や手軽さを望んでいる人が多いのです。
また、調味料を入れる容器も進化してきています。
鮮度保持もそうですが、耐熱保持というのも大切です。
ロングセラー商品のパッケージがデザインを刷新するというのも多くなってきました。
ガラス瓶からPETボトル容器などになって、鮮度保持の工夫などもできるようになった例もあります。
業界初の冷却装置付きBIB自動充填設備を導入する会社もあります。
高齢化や個食化ということで新しいタイプの容器商品の展開に力を入れている食品メーカーもあります。
購入してもらえるような食品包装を考えていくのも大切です。