包装でのラップフィルムについて
家庭で使うラップフィルムは食品を包んだり、食べ物をのせたお皿にかぶせたりします。手で簡単に伸ばせて包めてということがラップフィルムに求められます。厚さは10μm前後の非常に薄いフィルムです。これが破れたり穴があいたりしないことはとても大事です。また重ねただけで簡単にくっつく自己粘着性というのも重要な特性となります。ラップフィルムには、4種類に大きく分けられます。外観で区分けはできません。一つはポリ塩化ビニリデンフィルムで、酸素、水蒸気、匂いなどの透過が少ないということと、耐熱性があるので電子レンジでそのまま加熱をすることができます。また、ポリメチルペンテンの特徴として、酸素透過性や匂いの透過性が高いことです。そして電子レンジで使える耐熱性があることです。また、低密度ポリエチレンやポリ塩化ビニルがあります。価格が安くて、加工しやすいということで、多く使われています。スーパーの店頭で肉や魚、野菜などを包んだラップフィルムと似たフィルムのことをストレッチフィルムといいます。ストレッチフィルムというのは、業務用です。これは器具や機械を使って包装するので、15μm以下という厚さでラップよりも丈夫です。伸びやすさもよりあって粘着性の強いフィルムとなります。材質は低密度ポリエチレン製とポリ塩化ビニル製が大部分となります。熱で重ねた部分を閉じるのが一般的となります。ポリ塩化ビニリデンのラップフィルムは、塩素を含んだ家庭用プラスチック製品がダイオキシン問題で売れなくなったときでも、販売量はあまり減少しませんでした。このことは、包装業界では、「本当に性能のよいものは風評被害にもあわない」の良い例となっています。