囲炉裏というやすらぎ
「囲炉裏」のある暮らしは、コンロ、エアコン、室外機、除湿器、加湿器などの電気機器を数多く取り揃え、さらには大量の電気やガスエネルギーを必要とする暮らしから比較すると、「薪」などのごく小規模なエネルギー資源を消費することで、大きな生活エネルギーを生み出してくれていたようです。昨今、世界各地で問題視されているエネルギー資源の大量消費は、「囲炉裏」のような万能な住宅設備を生み出すことで解決に向かう可能性も否定できません。最近のニューストピックとして、多くのメディアが配信している、「お菓子個別包装問題」など、私たちが暮らしのなかに抱えている諸問題は、もしかすると古来からの日本人の暮らしのなかにヒントが隠されているかもしれません。日本史の教科書などに掲載されている「囲炉裏」とともに暮らす当時の人々の光景は、必ずいってよいほど家族や友人たちの姿が「囲炉裏」の周りにみられます。囲炉裏を囲みながらお茶を飲んだり、食事をしたり、暖をとったり、会話をする人々の姿は、TVやスマホ、PCモニターなどに向かう人々とは異なる表情を浮かべているようでなんだか羨ましくも感じます。